２０代の女性の方へ

　ある結婚式場を展開する会社が調査、公表した実際に結婚した人の「出会いの機会ランキング」では、職場の同僚、先輩、後輩が２４．１％、友人、知人の紹介が１９．６％、学校の同級生、先輩、後輩が１６．１％です。その他、インターネットが９．７、次がクラブやサークルが７．７％、合コン７．２％、そして、イベント４．６％の順で続いています。

　また、婚活サービスを利用して成婚した２０代女性の場合、２０１６年の数字では、婚活パーティーが１２％、婚活サイト１５％、結婚相談所が１７％という結果があります。

　そうした状況は、結婚相手に理想を追い求める女性の側にも原因があるようですが、恋愛から結婚へという社会通念の浸透、独身男性の経済力と結婚願望の低下が指摘されています。

　男性の結婚願望の低下については、結婚適齢期の１８歳から３４歳までの意識調査では、男性の５７％以上が未だ結婚したくない、或いは、一生結婚する心算がないという結果も出ています。

　更に、結婚適齢期の女性が、仕事に専念するあまりに婚期を逸する結果を招いている他、定職の有無に拘わらず、４７％の女性が結婚に後ろ向きという調査結果もあります。

　婚活女性の最後の砦であるべき結婚相談所でも、成婚率の平均は１１％しかありません。成婚した人のお見合い回数は、平均で２０回近くにも及びます。

　３０歳以上の女性の婚活では、結婚したいお相手について、頑固に理想を追い求めた場合、お見合いにも辿り着けないようです。３０代の女性の婚活は、男性が若い女性を求めるため、本人にとっては想定外の苦戦を強いられます。

　それでも、結婚相手に対する、学歴や年収など条件面での理想を追い求める人が多く、その結果として、成婚率は１０％を切っており、全体の成婚率の数字を押し下げています。

　所謂「婚活する人の市場価値」では、女性は年齢、男性は稼ぎと言われています。これは、自分が望む出会いの機会が得られるのか、という現実に露骨に現れます。

　女性は３５歳を過ぎると、交際を経て結婚に至ったとしても、その時点では出産に相当の困難が伴うと思われるためか、結婚相談所では同年代の男性とは、お見合いの機会すら、得られない人も多いようです。また、男性は年収２００万円を割ると、何処の結婚相談所でも入会さえ断られます。

　ある大手の結婚相談所では、２０代女性の成婚率は３４．４％ですが、特に２０代後半の女性が、高い成婚率を誇っています。家庭で子育てする能力や、職場で培われる社会人としての良識が、男性に安心感を与えているようです。

　女性が仕事に専念して、婚期を逸してしまい、出産が望めない年齢になってから、慌てて婚活に励む場合も、少なからず存在します。子供は諦めても、結婚までは諦めないという訳ですが、お相手の男性は、既に子供のいる離婚経験者か、子供を望まない男性に限られます。

　お相手の男性が、子供と一緒に暮らしている場合、家庭内では、妻としてだけでなく、母親の役割を果たすことも求められます。子供がある程度の年齢であれば、簡単には母親として認めてもらえない可能性があり、結婚当初は、新婚気分を味わうどころか、苦労の連続かも知れません。

　結婚は、人生の生き方が投影されます。２０代で結婚したい方は、短期決戦で婚活に臨みましょう。そのためには、ある程度の助走期間が必要です。仕事と家庭、そして自分が人生で何を果たしたいのか、何を以って自分の人生の幸せとするのか、決意と覚悟が問われます。

　婚活では、助走期間で自らの人生を設計してみることをお勧めします。素敵な生き方をしている素敵な人は、恋愛でも、お見合いでも、極く自然に素敵な人と出会い、そして素敵な人と成婚します。素敵な人は、人生を共にしたいお相手選びでも、優れたセンサーが機能、稼働します。

　進学、就職、結婚では、人生の行方を占う意味で、その動機の如何が問われます。何故、その大学に入り、その会社に就職したのか。希望通りでなかった場合も、将来計画を立て、自らの課題を見極めて挑戦することが、人生を切り開く上で不可欠でしょう。

　結婚後は夫婦として、お互いを見つめ合うのではなく、共通の目標を掲げて、同じ方向に向かって努力できるかどうかが、夫婦の先行き、運命を占う鍵でしょう。

　それ故、配偶者を選ぶ場合、単に見た目の好き嫌いや、相手の学歴、若しくは収入に基づく打算で結婚した場合、信頼関係を築けずに、やがて離婚の悲劇が待っているのではないでしょうか。

　婚活でも、自分の幸せばかりを願い、相手の幸せに思いが及ばない人は、気に入ったお相手からは選ばれませんし、仮に結婚出来ても幸せにはなれません。